唾液腺は育毛の自家発電装置

“牛にアタマをなめさせると毛が生える”そうです。

南米コロンビアでは、理容牛という牛がいて、理髪店では、薄毛の人の頭に牛の好物の液状の食べ物を塗り、牛にひんぱんに、5か月間なめさせます。

牛のざらざらした舌の刺激と1日20リットルも分泌される牛の唾液の効果で、明らかに育毛効果が認められます。

また唾液腺に炎症が起こり、唾液分泌が低下するシェーグレン症候群という病気の人たちには、薄毛が多いことも報告されています。
唾液は塗っても、飲み込んでも育毛効果を発揮するようです。

ではなぜ、牛の唾液で毛が生えるのでしょうか?

唾液にはIGF-Iをはじめ、多くの重要な働きを持つ成分が含まれています。

IGF-Iは、知覚神経が刺激され、その結果作られるのですが、自らも知覚神経を刺激する作用を持っています。

唾液中の知覚神経刺激によりIGF-Iを増加させる成分をピックアップしてみますと、上皮成長因子とIGF-Iということになります。
おそらく、理容牛の唾液に含まれるこれらの物質が、皮膚の知覚神経を刺激して、育毛効果を発揮するであろうと考えられます。

唾液が出ない病気の人は、薄毛が多いということは、唾液を飲み込むことによっても、育毛効果が期待できることを示唆します。
平均的な唾液の分泌量は、1日に約1.5リットル。
睡眠中は、毎分約0.1ミリリットル、起きているときは、毎分約0・3ミリリットル、そして食事中は、その10倍以上の毎分約4・0ミリリットルの唾液が分泌されます。
特に、歯ごたえのある物、酸っぱい物、さらに辛い物を食べたときに、唾液分泌は増加します。
ガムを噛んでいるときは、噛んでいないときと比べると、味のあるガムで20倍、味のないガムでも8倍増加すると言われています。
また10分以上ガムを噛んでいても、噛んでいないときの2~3倍に唾液分泌は増加します。

唾液を飲み込むと、前にも述べたように、唾液中の上皮成長因子やIGF-Iが胃の知覚神経を刺激するのですが、それに加えて唾液成分に由来するシアル酸という物質も胃の知覚神経を刺激します。
シアル酸は、唾液中では、唾液のねばり成分(ムコ多糖体)に結合して存在していますが、飲み込むと胃の中で、胃酸の作用により、フリーのシアル酸となります。
このフリーのシアル酸に強力な知覚神経の刺激作用があることが、実験でわかったそうです。
シアル酸をマウスに投与すると、剃毛後の育毛スピードが明らかにアップしたのです。
また、シアル酸を6人の薄毛の男性の頭皮に塗布してもらうと、6か月後に、そのうち5人(83.3%)に育毛効果が認められました。
すなわち、歯ごたえのあるものを、よく噛んで食べることで、唾液の分泌が増加し、胃で唾液成分が知覚神経を刺激し、脳や全身でIGF-Iが増加し、育毛効果が認められることになります。
また、よく噛むと、ぼけにくいと言われるのも、唾液による胃の知覚神経刺激のためで、脳の海馬でIGF-Iが増加して、認知機能が改善するからでしょう。

唾液の力はすごい! コロンビアまで出かける時間のないあなた、食事では、できるだけ歯ごたえのあるものを、よく噛み、そして、食間は、ガムを噛みましょう。

hage001

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