胃を無神経にする塩で抜け毛に

北国の長く寒い冬。

交通がまだ十分に発達していなかった時代は、雪に閉ざされ、外出もできないような長い、寒い日々が続いたと思われます。

そのため、北国では、食料の塩分の濃度を高くして、家の中で食物を長期保存できるようにしてきました。

その習慣からか、北国の人たちは、南の国の人たちに比べて、多くの塩分を摂っています。

「日本人の食事摂取基準(厚生労働省・2005年度版)では、摂取量は、だいたい10gまでと推奨されていますが、日本の北国のある地方では、1日の塩分1日に20gを超えているところもあるそうです。

塩分の過剰摂取が、高血圧の原因と言われていますが、なぜ、塩分を多く摂ると、血圧が上がるのでしょうか?

実は、こんな当たり前のように言われていることなのに、その理由が、よくわかっていないのです。

人の高血圧症の動物モデルは、自然高血圧発症ラット(SHR)という動物です。

この動物は、高血圧以外にも、糖尿病や認知機能低下を発症することも知られています。

またこれらの異常の他に、SHRには、変わった特性があることがわかっています。

< それは、血圧が正常な動物に比べて、SHRは熱さに鈍感であること、そして、炎症を起こしやすいということです。

前に述べたように、知覚神経は熱さを感じる神経で、その刺激の結果、IGF-Iを増やして炎症を抑制することがわかっています。

そうです、SHRの知覚神経は鈍感、すなわちその働きが低下しているのです。

唐辛子と大豆を食べて、知覚神経が刺激されると、高血圧で薄毛の人たちの、血液中のIGF-1が増加すると共に、血圧の低下が認められました。

一方、SHRの知覚神経を刺激しても、血液中のIGF-Iの増加と血圧の低下が認められます。

知覚神経刺激により作られるIGF-Iには、血圧正常化作用、糖代謝をよくする作用、さらに認知機能を改善する作用があることは、すでに述べました。

これらの事実から、SHRも高血圧症の人も、知覚神経機能が低下することで、血圧が正常な人や動物たちに比べてIGF-Iが減少して、高血圧、糖代謝異常、そして認知機能低下を発症すると考えられるのです。

実際に、SHRや高血圧症の人では、血液中のIGF-I濃度は、それぞれ、正常な動物や人に比べて、低いことがわかっています。

このように、知覚神経の機能が正常であることは、正常血圧を維持する上で非常に重要であることがわかります。

なぜ、SHRの知覚神経の働きがわるいのかは、今後別のページでご説明しますので、少しお待ちください。

さて、”傷口に塩をすり込む”ということわざがあります。

これは、「傷ついた人に対して、さらに傷つけるような言動は、心の痛みを増す」という意味です。

そうです、知覚神経は塩で刺激されるのです。

知覚神経は適度に刺激されると、前に述べたように、CGRPという物質を放出して、これが周りの細胞のみならず、自らにも作用して、IGF-Iを作り出すのです。

この仕組みにより、知覚神経は、自らの生存を図っているのです。

ところが、刺激が強すぎるとCGRPが、放出され、枯渇してしまい、その結果、自らIGF-Iを作ることができなくなり、神経細胞が死んでしまうのです。

塩分の慢性的な過剰摂取は、胃の知覚神経を過剰に刺激し続け、知覚神経を減らしてしまう可能性があります。

実験で、マウスに2%食塩水を4週間投与し続けると、胃の知覚神経の数が明らかに減少することがわかりました。

過剰な塩分摂取は、胃の知覚神経の数を減らして、その働きを低下させると考えられます。

その結果、全身のIGF-Iが減少して、高血圧が起こるのでしょう。

胃の知覚神経は唐辛子などの食物以外にも、常時分泌されている胃酸で刺激されます。

胃酸の分泌が増えた場合、胃の知覚神経が刺激され、その結果、IGF-Iが作られます。

IGF-Iは、胃の血管を広げ、血流を増やすので、胃酸を胃粘膜から除去し、胃潰瘍ができるのを防ぎます。

過剰な塩分摂取を続けると、胃の知覚神経の数が減るので、IGF-Iによる胃酸の胃からの除去が低下します。

そのため過剰な塩分摂取は、胃酸による胃粘膜の炎症や潰瘍を引き起こすと考えられます。

事実、過剰に塩分を摂取する北国の人たちは、高血圧や脳梗塞の他にも、胃がんの発生率が高いことが報告されています。

胃の知覚神経は、全身のIGF-Iを増やすための”ツボ”のようなものですから、日常的な塩分の過剰摂取で、胃の知覚神経が減少すると、全身のIGF-I低下により、高血圧や胃炎のみならず、薄毛も引き起こされるでしょう。

健康維持のための1日の塩分摂取量は、10gまでと考えられています。

この1日分の塩分をほぼ1食でまかなう料理がラーメンです。

あのまったりとした濃厚なスープとシコシコした麺の組み合わせに、誰しもラーメンを食べると、やめておこうと思っても、スープまで飲んで、完食してしまいがちです。

ラーメンがあなたにとって大好物なものだとしても、食べすぎは、育毛にはマイナスです。

口の中(味)を薄口にすれば、頭は濃口(毛がたくさん)になりますよ。

hage001

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